仮面ライダー剣 TV版本編と劇場版
最近特撮の波が来ているせいでレンゲルバックルを購入しました、ぬか漬けです。
今回は仮面ライダー剣、TV版本編及び劇場版仮面ライダー剣 MISSING ACEにおける剣崎一真と相川始の尊さについて書いていきたいと思います。
仮面ライダー剣に登場するブレイド/剣崎一真とカリス/相川始について書いていくわけですが、避けては通れないことなので一応始の正体についてネタバレするよ、とだけ言っておくとしましょう。
まずTV版本編での尊い、と言うより最早しんどいと言うべきシーンについて書いていきましょう。
挙げるシーンはTV版のラスト、53番目のアンデッドにして最後の切り札であるジョーカー/始と、単身で始と決着をつけに来たブレイド/剣崎が戦い、剣崎がジョーカー化することで世界を救おうとしたあの伝説のシーンです。
アンデッド・ジョーカーだった彼が人間 相川始になるために誰よりも尽力したのが剣崎一真という人間なのが最高で、その結果がTV版最終回のラストだと思うと本当にしんどい。
睦月にキングフォームになるよう脅されていたあの時でさえキングフォームにはなりたくないと誰より人間であることにこだわって戦いを続けてた剣崎が、ヒトではない友を救うために決断をし、そして自らを人ならざるモノへと変えてしまうことで全てを抱え込んで解決させるという本来存在しなかった切り札を切るところがどうしようもなくしんどい。
余談ですが後期の主題歌であるELEMENTSの歌詞にある「奇跡 切り札は自分だけ」の伏線をここで回収するワケですね。
切り札は1人だけ、切り札はジョーカー/始だけだった未来に悲しみが終わる場所になった剣崎一真。
果たしてその切り札とは始を指しているのか、剣崎を指しているのか。
勿論最終回前までは確実に始を指していたでしょうが、ひょっとするとこれは剣崎のことを指しているのでは…?彼を、そして世界を救える切り札は融合係数が極端に高く、ジョーカーへの素質を持った剣崎が唯一の切り札なのでは…?と考察は広がるばかりですね。
さて、ここからは劇場版仮面ライダー剣 MISSING ACEについて語っていきましょう。
まず前半についてはスパスパと切っていくとして、始がアルビノジョーカーと戦うシーンですね。
個人的には最強のアンデッドをも封印する殺し屋、ジョーカーが劇中、アルビノジョーカーにやけにボコボコにされてたのが気になったのですが、
見終わってから考えるとあの時点で既に"相川始"の姿に戻る為に♡2、スピリットが必要のない状態で、戦闘中何度も始の姿に戻ってることを考えるともうあの時には始はジョーカーではなく人間として解放されたんだな…と思うワケです。
その理由として、アルビノジョーカーとアルビローチ達を相手にブレイド、ギャレン、レンゲルが戦いを繰り広げる中でアルビノジョーカーのラウズバンクからジョーカーのカードが零れ落ちます。
それを見過ごさず、剣崎が睦月に向かって「始を、カリスを解放するんだ!」と叫び、リモートテイピアによってジョーカーの封印が解かれるのです。
この時に剣崎はジョーカーと呼ばず、始/仮面ライダーカリスの解放を望み、事実次のシーンでは襲われる天音ちゃんを助ける為に颯爽と駆け付けるカリスの姿が。
あの封印が解かれた時点で彼はアンデッド ジョーカーではなく、人間 相川始として解放されたということでしょうか。
また、ジョーカーの体色であるグリーンはアンデッドを殺す者、アルビノジョーカーの体色であるレッドは人を殺す者といった意味合いがあるそうで、劇中ジョーカーがアルビノジョーカーに押し負けていたのは"既にあの時点でアルビノジョーカーの特性が反映されるほど相川始は人間だった"のではないだろうかと考えられますね。
最後に"巨大邪神14"を倒す方法はないのかと問いかける剣崎に対し、最後の望みだとバニティカードの元へ向かう始。
彼は剣崎に対し、14を倒すためには封印された人間を殺すしかないと説明します。
「そんな…中に天音ちゃんが居るんだぞ!」
「お前が代わりになるんだ!」
とまぁこんなやり取りをするワケです。いやいや普通に考えたら身代わりに死ねって相当酷
「頼んだぞ、始。後のことは。」
そこで受け入れちゃうのが剣崎一真という人間なんですよね…聖人か剣崎…
「さぁ、俺の命を代わりに…!」
とバニティにその身を差し出し、封印される直前にラストバウトが流れ…身を翻して剣崎を引きずり下ろし、自らが代わりに封印される始を呆然とする剣崎。
解放されて横たわる天音ちゃんを受け止めることすら出来ず、ただただかつての友を見つめます。
ここでの一悶着は是非実際に見ていただきたいので描写は抜くとして、お前らどんだけ…ほんとむり……となることは確実です。
自分のことを唯一友と呼び、ジョーカーである彼を常に守る側に立って来た剣崎に対して2回も自分を倒せと言う彼は正直に言えば相当鬼畜ですし、何より2回目は正真正銘自分を封印でなく殺せと言ってるあたりで、彼が救いようがないほど人間でアンデッドで相川始なんだな…と感じさせます。
戦いが終わった後の天音ちゃんと始の演出、最後の最後までもが計算された憎い演出でした。憎い。あまりに酷い。TV版から全て見るとifである劇場版も含めてボロ泣きすること間違いなしです。
きっと剣製作陣は人の心が分からないのでしょう…というかもうちょっと始に幸せな時間を味あわせてあげてもいいんじゃないだろうか…と、あの少ないながら幸せな時間の数々を思い出して枕を濡らすことになるワケですね。
総じて仮面ライダー剣は名作であり、どうにかしようとした本編と、どうにもならなかった劇場版の対比も含めて素晴らしい作品です。
どうかこれを読んだ皆さんがこの作品を見る機会に恵まれんことを。この作品を見返す機会があらんことを。
久々にブログというものを書いたぬか漬けでした。
次に何を書くかは決めていませんが、次回もどうぞ、よしなに。